跳ねるリズムとは?3つの種類と基本を解説
「ハネるリズム」という言葉を聞いたことがありますか?
ハネるリズムは、音符を均等に刻まず、あえて「ハネさせる」ことで生まれる独特のリズム感のことです。

音符を均等に刻むことを「イーブン」と呼びます。
普段はイーブンの曲が多いので、わざわざ「この曲はイーブンで」なんて言いませんが、
ハネる曲とハネてない曲を伝え分けるために「イーブン」を使用するイメージです。
この「ハネるリズム」には、主に3つの種類があります。
- スウィング (ジャズ)
- シャッフル (ロックやブルース)
- ハーフタイムシャッフル (ロックやブルース)
私のレッスンでは、ロックやJーPOPの楽曲を演奏する機会が多いので、
今回の記事ではシャッフルとハーフタイムシャッフの違いと練習方法について詳しく解説していきます。
シャッフルとはどんなリズム?
「3連符の真ん中を叩かない」リズムです。

タッカタッカタッカタッカ…
ターカターカターカターカ…
と唱えるリズムです。
ハネている曲の楽譜には、必ずテンポの近くに下記のようなマークがあります。

これは、楽譜上は8分音符を記載しているけど、演奏はハネ(3連符の真ん中なし)で演奏してね。
という記号です。

シャフルマークが存在する理由
なぜ3連符で演奏するのに、3連符で楽譜を記載しないのか…
3連符で書いておけば、こんなや見落としそうなマーク要らなくない?と思いますが
理由は簡単で、
3連符めっちゃ見にくいから!

右:3連符で表記した8ビート
たったそれだけの理由ですが、
楽譜なんて全部どうやって見やすくするか?を考えて作られているものなのです。
16ビートも8ビートに書き換えて、倍の速さで演奏すれば、演奏自体は同じだけど、楽譜の見やすさが違いますよね!
8ビートで表記したら、楽譜何枚になるの?と…

話が脱線しているので戻ります。
ハーフタイムシャッフとはどんなリズム?
こんなマークがあればハーフタイムシャッフです。

シャフルが8分音符だったのに対して、
ハーフタイムシャッフは16分音符です。
楽譜上は16分音符で記載するけど、ハネて演奏してね!という意図のマークです。

シャフルを2倍の速さにした感じで演奏します。
ただ、3連符をベースに考えると、
16分音符の1拍分がどこまでなのか…少しわかりにくいので、
6連符をベースに考えてみると、1拍分が分かりやすくなりますよ。

練習方法(メトロノーム使用)
私のおすすめメトロノームアプリは「YAMAHAのメトロノームアプリ」です。
シャフル練習方法(8分音符をハネる)
- 下記の「シャフル練習音源100」を聴きながらマネして叩く
- 再生スピードを変えて、色んな速さで叩く
- 慣れて来たら、メトロノームアプリで好きなテンポで叩く
ハーフタイムシャッフ練習方法(16分音符をハネる)
16分音符は少しテンポが速くなるので、テンポを70に落として練習してみましょう。
- 下記の「ハーフタイムシャフル練習音源70」を聴きながらマネして叩く
- 再生スピードを変えて、色んな速さで叩く
- 慣れて来たら、メトロノームアプリで好きなテンポで叩く
こんな曲がハネています
シャッフル(8分音符がハネてる)
ハーフタイムシャッフ(16分音符がハネてる)
この他にもハネてる曲は沢山あるので、ぜひ色々な曲を聴きながら「これってハネてるかも!」とわかるようになってもらえたら嬉しいです♪
おまけ:シャフルとスウィングの違い
シャッフルは先述した通り、3連符の真ん中を叩かないリズムでした。
スウィングも同じようなタイミングで演奏するのですが、
シャッフルはジャストのタイミングで叩くのに対して、スウィングはタイミングが前後します。
これは、曲や演奏者で決まってきます。
なので、シャッフルとスイングが同じテンポでも、スウィングの方がゆったり聞こえたり、ノリ良く聞こえたりします。
先ほど例で挙げた曲はわかりやすくハネていますが、ロックやJ-popでも「若干ハネてる」みたいな曲もあったりします。
それが曲のグルーヴ感を出していたりして…
と、「ハネるリズム」は非常に奥が深く(深すぎて)曲によってハネ方が変わったりするちょっぴり厄介な奴です。
なので、ピッタリジャストタイミングを狙う練習ができたら、あとは(意図的に)曲の雰囲気に合わせてノリ良く叩けるようになったらOKです。
ぜひハネるリズムをマスターして、演奏できる曲の幅を増やしていきましょう♪
それではまた!!